喫茶店チェルシー。
ツトム「先輩…俺の人生、もう真っ白けっけになったジョーくらい終わっちゃいました〜。」
サム 「へぇ〜、あっすいません、コーヒーおかわりお願いします。」
ツトム「絡めよ!もうこれでもかって位にぐりんぐりんに絡んでくれよ!」
サム 「うっせえ、俺はしみったれた話と、汚ギャルが三度の飯より大っ嫌いなんだよ。」
ツトム「あっ今、三度の飯より嫌いって言ったな!ふざけんな、三度の飯よりゃ、俺に話の方がうめえっつーのー。」
サム 「んだとてめえ、三度の飯を馬鹿呼ばわりしたな。三度の飯を大馬鹿呼ばわりしたな!」
ツトム「そりゃもう、OLの臭い上司ランキングの上田部長くらい馬鹿にしてやったよ。ってか、おめえ三度の飯嫌いじゃなかったんかい!」
サム 「はっ!何言ってんだ、上田部長よりは三度の飯の方が好きだっつーの!もう、アイラヴ三度の飯だっつーの!」
ツトム「…」
サム 「ん、どーしたツトム。」
ツトム「…やまだ…」
サム 「ん、ごめん、よく聞こえなかった。」
ツトム「山田部長を馬鹿にすんなー!」
ガシャン!カランカラーン。
店員「ありがとうございました〜。」
サム「勘定払えー!」
ファミレス・フィレンツェ。
コージ「んでツトム、話って何だ。」
ツトム「コージ先輩…俺もう、母親からカントリーマアムの作り方を教えてもらえなかったフランスの女の子くらい終わっちゃいました〜。」
コージ「苺と練乳の春飾りパフェ、後ドリンクバー。」
ウェイトレス「はい、かしこまりました。」
ツトム「話聞けよ!」
ウェイトレス「ご注文繰り返します。」
ツトム「繰り返すなよ!」
ウェイトレス「あっ…あの…わたし…すみません…(泣)」
ツトム「えっいや、あの今のは、そんなつもりじゃなくて、その…;」
コージ「姉ちゃん、後は俺がこいつにちゃんと言っとくから、下がっときな。…悪かったな。」
ウェイトレス「し、失礼します…。」
ツトム「…。」
コージ「おいツトム、貴様は今しちゃあならねぇ事を、俺の前でしたな…。」
ツトム「…すみませんでした。」
コージ「俺の事はいい…だがな、繰り返させねえってのは、どーゆー事だぁ?!」
ツトム「へ?」
コージ「俺はあのウェイトレスの姉ちゃんに、いちごパフェって言って欲しかったぁ!!」
ツトム「えぇ?!」
コージ「おれはあのウェイトレスの姉ちゃんが好きだぁ!!」
ツトム「ええぇ!?」
コージ「どーなんだ姉ちゃん!?俺とコイツ、どっちを選ぶんだー!?」
ツトム「えええぇ!?」
ウェイトレス「…こっちかな?」
ツトム「ええええぇ!?」
コージ「やっぱりかー、ちくしょー!!」
ウィーン…。
ウェイター「ありがとうございましたー。」
ツトム「あぁっ、ちょっと勘定ー!!」
ウェイトレス「あ…あのぅ、これ私の携帯番号です!」
ツトム「あっ、はい…うえぇっ!?」
バー・レアルマドリッド。
ショーコ「どーしたのツトム君、いきなり呼び出して?」
ツトム 「ショーコさん…、何で俺の周りって、嫌いな事を三度の飯で例えるような馬鹿ばっかなんでしょうか(泣)。」
ショーコ「…サムの事;?」
ツトム 「まぁ、それもあります;」
ショーコ「サムと何かあったの。」
ショーコさんとサム先輩は、付き合い始めてもう二年になる。サム先輩と同い年で、ツトムの一つ上。とっても美人だし、誰からにも好かれるし、皆の憧れって感じの正にビーナスだった。
ショーコ「なるほどねぇι、てゆーか何でサムなんかに相談しようと思うの。」
ツトム 「それは俺自身も疑問です。でもやっぱ先輩とはガキん時からの付き合いなわけで…なんだかんだで波長も合うよーな…ビールと枝豆っつーか、映画とポップコーンっつーか…。」
ショーコ「ふぅ〜ん、それで結局ツトム君の悩み事って何なの。」
ツトム 「えっ、あっ、いや…まぁ何つーか、男には一つや二つ隠し剣、鬼の爪っつーか…;」
ショーコ「…大丈夫;?」
ツトムがサムと会う一時間前。
カフェ・パルマ。
ツトム「なぁ、俺等ってやっぱ最高にグッドでナイスなキャピキャピのベストカップルだよなっ!」
イツキ「…そお?」
ツトム「オゥッ!そりゃあもう恋のハニカミプランもビックリ仰天のいちゃいちゃカップルだろ!」
イツキ「…ツトム、今私の表情どう思う。」
ツトム「ん?何言ってんだよイツキはいつもオールデイズ、オールマイティにべっぴんさんだよ!」
イツキ「…帰る。」
ツトム「えぇっ!!ち、ちょっと何でだよ。」
イツキ「ホントに解んないの?」
ツトム「え、え〜っと…ち、ちょっと待って考えるから;」
二分後。
イツキ「チーン。時間切れ、バイバイ。」
ツトム「えぇっ!ち、ちょっとぉ、あっ解った今解った。はいは〜い!!」
イツキ「…何?」
ツトム「イツキの飼ってるハムスターにプロレス技きめて、ハムスターの前歯を折っちゃったからだ。」
イツキ「あれはお前がやったのかぁ!!」
ツトム「嘘ウソ冗談;、あっあれだ思い出した!はいは〜い…あれ?」
そしてイツキは姿を消した。
ツトム 「…って事があったんですよ…。うわ〜んイヅギィ〜…。」
ショーコ「大好きなのねιってゆーかツトム君って彼女いたんだ。」
ツトム 「言ってませんでしたっけ;」
ツトムとイツキは三ヶ月前に付き合い始めた。二人の出会いはその一ヶ月前にさかのぼる。