オープニング
やって来たーぜ亥の刻仮面、正義をたずさえこの場所に〜、見せるぜ亥の刻ランデブ〜。
やって来ました亥の刻仮面、にっくきあいつ等懲らしめに〜、食べるぜイノシシチャンプル〜、ジャカジャン!!
この番組は、亀太伝悪ノリグラフィティと、ご覧のスポンサーの提供でお送りしマッスル!
亥野森・淳は普通のサラリーマンである。しかし亥の刻(午前・午後12時)の間(約一時間)、彼は正義の味方・亥の刻仮面となり悪の組織・十二信者と日々戦
い続けているのである!!
第十一話・宿敵タツノオトシゴン。後編。
オトシゴン「死ねぇ、ドラゴン・フャイヤー!!」
ゴゴォ!
亥の刻仮面「甘い、亥の鼻カウンター!」
カッ…!
…
…
亥の刻仮面「…」
オトシゴン「…ゲフゥ!」
亥の刻仮面「きわどい、実にきわどい戦いだった…」
オトシゴン「亥の刻仮面、貴様の勝ちのようだな…」
亥の刻仮面「…最後の最後、何故わざと手を抜いた!?お前なら避けれたはずだ!」
オトシゴン「疲れてしまったのだ、こんな生活にな…」
亥の刻仮面「疲れただと?」
オトシゴン「我が十二支の竜は、自由に空を飛び、誰にも負けない力を持つ最強の生物のはずだった…、しかしワシは所詮タツノオトシゴ、急な流れに流されな
いのよう、必死で水草に引っ掛かっているのがやっとだった…」
亥の刻仮面「…」
この時、敵同士であるはずの二人に確かな友情が芽生えた。二人は互いを認め合い、色々なはなしをした。会社の上司とそりが合わない事、娘に最近クサイと
言われた事、妻がいつもコッソリと夜中に出掛けている事、普段言えない事を時間を忘れて話し合った。
オトシゴン「そろそろトドメを刺してくれ亥の刻仮面」
亥の刻仮面「何を言うんだ、そんな事できるわけ…」
亥の刻仮面は迷った。敵はどんな事があっても倒さなくてならない…。ふと亥の刻仮面は時計を見た、12時59分…
亥の刻仮面「確かに出来ない、お前を倒す事など俺には出来ない…けど…亥の刻スラーッシュ!!」
オトシゴン「ぐわぁー!!」
亥の刻仮面は泣きながらトドメをさした。しょうがなかった、正義のヒーローたるもの時間は守らなくてはならない。だってもうすぐ、昼休みが終わっちゃうから…。
終
エンディング
かなーしー時はいつも〜、夕日〜を見て〜叫ぶのさぁ〜
あぁ〜亥の刻仮面〜、我ら〜が〜ヒーロー…。
次回予告。
通勤途中の満員電車で、亥野森は痴漢と間違われ警察に捕まり、死刑を宣告されてしまう!その影には十二信者が一人、馬乗り検事の陰謀があった。次回、京
王線痴漢日記、お見逃しなく!
ンガッンン!!
―亥の刻仮面―